資格や学歴だけでは何の意味もない時代ではありますが、資格や学歴がないと「門前払い」を食らわされることが多いのも、これまた事実です。単純な話、弁護士資格がなければ弁護士業務はできませんし、医師の資格がなければ医療行為はできません。また、企業が社員の中途採用をするとして、実力も経歴も甲乙つけがたい2人から、1人を選ばなければならないとします。このとき、2人のうち1人がMBA(経営学修士)を持っていたとしたら、ほとんどの企業は、そのMBAを持っている人を採用するでしょう。つまり、学歴や資格だけでは意味がないけれども、学歴や資格の存在意義がまったくなくなったわけではないのです。学歴や資格は、「十分条件」ではなくなったものの、一定の範囲内では「必要条件」だと考えるべきです。
大多数の中学受験生は早熟で知能が高く、自分の能力に自信をもっていますから「頭がいい」という評価に対して非常に敏感です。そこで子供が勉強したときは必ず「えらい!すごい!頭がいい!」などとほめてください。勉強を終えた子供たちは「学ぶ楽しさ」や「知る喜び」を体験し、充実感を得るのでしょうか?そんな奇特な子供がいるわけがありません。彼らが感じるのは「楽しい時間をつぶされた」「面倒で疲れることをやらされた」という被害者意識でしょう。そこでこの被害者意識を埋め合わせ、不満に報いるための十分な満足感を与える(ほめてよい気分にさせる)ことが必要です。ここで感じる満足感が少ないと、子供は「勉強してもなにもよいことがない」「勉強は割にあわない仕事」と感じて勉強をいやがるようになります。
憂さ晴らしがうまくいかないと、あるいは成績が上がらないままだと、かえって落ち込むことになって、脳のコンディションを余計悪くすることさえあります。結局、脳を立て直してくれるのは勉強なのです。まずしなければならないのは、新しいことには目もくれず、それまで勉強したことを復習してみることです。習ったことをおさらいして、自分ができるという事実を確認し、それを自分自身に言い聞かせるのです。できるという体験ほど、心を元気にしてくれるものはありません。勉強においてはなおさらです。そうしたうえであれば、酒を飲むとかカラオケとかで憂さを晴らしても、それなりに有効なものになるでしょう。要するに、ピンチのときは、まずできる自分を確認することがキーポイントなのです。